
Arduino IDEで始める!STM32開発ボード入門ガイド
本記事では、スイッチサイエンス STM32開発ボード STM32G431CBU6搭載(以下、STM32開発ボード)のソフトウェアをArduino IDEで開発するための手順を、初心者にもわかりやすく丁寧に、開発環境の構築から実際の書き込みまでをステップバイステップで解説します。
ステップ 1:必要なものをそろえる
- スイッチサイエンス STM32開発ボード STM32G431CBU6搭載
- USB Type-C ケーブル
- Arduino IDE(最新版を推奨)
- STM32CubeProgrammer(STマイクロエレクトロニクス公式書き込みツール)
ステップ 2:Arduino IDEをインストール
- Arduinoの公式サイトからArduino IDEをダウンロード
- インストーラーの指示に従ってインストール
ステップ 3:STM32ボードをArduino IDEに追加
- Arduino IDEを起動
- メニューの「ファイル→基本設定」を開く
- 「追加のボードマネージャのURL」に以下を入力してOK
https://github.com/stm32duino/BoardManagerFiles/raw/main/package_stmicroelectronics_index.json
- 「ツール→ボード→ボードマネージャ」を開く
- 検索ボックスに
STM32
と入力し、「STM32 MCU based boards by STMicroelectronics」をインストール
ステップ 4:STM32CubeProgrammerをインストール
- STMicroelectronicsの公式サイトからSTM32CubeProgrammerをダウンロード
- OSに応じたインストーラを使用し、手順に従ってインストール
ステップ 5:STM32開発ボードを書き込みモードにする
ソフトウェアの書き込み前に、次の手順でSTM32開発ボードを「書き込みモード」にします。
- USB Type-CケーブルでパソコンとSTM32開発ボードを接続
- ボードの BOOT ボタンを押しながらRST(リセット) ボタンを押す
- RST を先に離してから BOOT を離す
ステップ 6:Arduino IDEの設定
- 「ツール → ボード→STM32 MCU based boards」から
Generic STM32G4 series
を選択 - 「ツール → ポート」はDFU デバイス(例:
DFU 1-4
)を選択 - 「ツール → Board part number」から
Generic G431CBUx
を選択 - 「ツール → Upload method」から
STM32CubeProgrammer (DFU)
を選択 - 「ツール → USB support」から
CDC (generic 'Serial')
を選択
ステップ 7:スケッチの書き込み
定番のblinkを書き込んでみましょう。
const int LEDPin = PC4;
void setup() {
pinMode(LEDPin, OUTPUT);
}
void loop() {
digitalWrite(LEDPin, HIGH);
delay(1000);
digitalWrite(LEDPin, LOW);
delay(1000);
}
- スケッチをコピーして貼り付け
- 「書き込み」ボタンで転送
- LEDが点滅すれば成功!
STM32開発ボードのLEDはカソード側がPC4ポートに接続されています。PC4をローにするとLEDが点灯、ハイにするとLEDが消灯します。
ステップ 8:うまくいかないときは…
- 書き込みモードに入れていないとポートが表示されません
- USBケーブルはデータ通信対応のものを使用してください
- 書き込みエラー時は再度 BOOT+RST を試してください
- STM32CubeProgrammerがインストールされているか確認してください
以上です。