【祝発売！】OriginBot Pro JPの魅力【RDK X5 / OriginBot Pro JP 発売記念記事 第二弾】
こんにちは、牧井です。
D-Robotics社のAIロボット開発用シングルボードコンピューター「RDK X5」と、それを利用するロボットカーキット「OriginBot Pro JP」が当社にて発売となりました！「RDK X5」や「OriginBot Pro JP」は、ROS（Robot Operating System）というフレームワークを活用しており、ロボット開発を強力にサポートします。
今回、発売を記念して、当社高須がROSCon JP 2025のワークショップのために書いている原稿を一部再構成しつつ、ROSやRDK X5、OriginBotの紹介記事を公開しています。
第一弾はROSとROS 2の基礎を紹介しましたが、第二弾となる本記事では、いよいよOriginBot Pro JPとRDK X5について紹介していきます。
OriginBot Pro JPの紹介
OriginBot Pro JPは、ロボット開発の楽しさを体験できるようデザインされた、オープンソースのAIロボット開発キットです。高性能なAIシングルボードコンピューターであるRDK X5を搭載し、ROS 2とD-Roboticsが最適化した「TogetheROS.Bot」をソフトウェア基盤に採用しています。これにより、SLAM（自己位置推定と環境地図作成）やナビゲーション、画像処理、機械学習といった高度な機能もスムーズに開発できます。
↑OriginBot Pro JP（見やすいように一部のケーブルは外しています）
- 安全に利用できるように、市販のモバイルバッテリーが利用可能（5 V/3 AでType-Aのもの
- ロボット構築に向いた、ROS 2 Humble構築済みのRDK X5を搭載
- カメラ、LiDAR、エンコーダつきモーターなど、ライントレースや自動運転などに向いたセット
- 拡張ピンやUSBで、マイクや3Dカメラなどを拡張可能
RDK X5の紹介
RDK X5（Robot Development Kit X5） は、ROS 2（特にHumble）を活用したロボット開発と学習のために設計された、オールインワンの教育・開発用ロボットプラットフォームです。
- ロボット用に開発され、ROS 2をあらかじめインストールすることが可能
- シングルボードコンピュータとして一般的なサイズ、Raspberry Piと互換のピン配置
- 物体認識、自動運転など、AI推論特化したBPU（ブレイン・プロセシングユニット）を搭載
- CAN FDやリアルタイムクロック、MIPIカメラなど、ロボット開発に向いた拡張ポート
TogetheROSで開発をもっと手軽に
RDK X5にプリインストールされている「TogetheROS」は、ROS 2 Humbleをベースに、D-Roboticsが初心者の方でも手軽にROS 2環境を扱えるよう最適化・拡張したソフトウェア基盤です。
通常のROS 2 Humble環境では物体認識などのソフトウェアやカメラ・LiDARのドライバインストールなどを自身で行う必要がありますが、TogetheROSならあらかじめ構成済みで、学習・教育・実験用途に最適な設計になっています。
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項目 |
ROS 2 Humble (Humble Hawksbill) |
TogetheROS (by D-Robotics) |
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開発元 |
Open Source Robotics Foundation (OSRF) |
D-Robotics (深圳のロボット企業) |
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ベース |
ROS 2 のLTSディストリビューション（2022年5月リリース） |
ROS 2 Humbleをベースに独自拡張 |
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対象ユーザー |
ロボット開発者全般、研究者、教育機関など |
初学者・教育用途に最適化されたロボット学習環境 |
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主な目的 |
汎用的なロボットミドルウェア |
学習・教育・実験用に手軽にROS 2環境を扱えるように設計 |
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構成の複雑さ |
ユーザーが自身で構成（依存関係・ネットワーク設定など） |
予め構成済みで、初心者向けに簡素化されたUIや設定 |
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拡張機能 |
各ユーザーが独自に追加（rviz, gazeboなど） |
学習用教材、GUI、事前構成済みシミュレータ等がバンドル |
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使用可能なハードウェア |
全般（TurtleBot、UR、自作ロボットなど） |
RDK X5などD-Robotics製ハードに最適化 |
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シミュレーション環境 |
Gazebo / Ignitionなど |
Webベースまたはローカルで使える簡易シミュレータ同梱 |
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セットアップ方法 |
OSへのインストールが必要（Ubuntu推奨） |
事前構成されたSDカードまたはVMイメージで即利用可能 |
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サポート/ドキュメント |
OSRF公式の広範なドキュメント |
中国語・英語での独自マニュアルと教育コンテンツ |
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ライセンス |
Apache 2.0（オープンソース） |
MIT |
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教育向け機能 |
専用機能はなし（教材やサンプルはコミュニティ提供） |
教材、例題、GUI構成ツールなどをパッケージ化 |
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第三章では、RDK Studioという開発環境にてRDK X5のセットアップを行っていきます。ぜひそちらもご覧ください。