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micro:bit向けロボットとM5Stackで1万円台から始める:ROS2ロボット開発

micro:bit向けロボットとM5Stackで1万円台から始める:ROS2ロボット開発

皆さんこんにちは。

ロボット開発にはお金がかかると、そう思われていませんか?

確かに、本格的なロボットを開発しようとすると、部品代だけでも費用がかかりますし、入門用として販売されているキットも10万円前後するものが多いです。個人で手を出すには、ある種の覚悟が必要とされるのは一定の事実だと思います。

しかし、性能を少し妥協したり、使用するロボットや実装方法に工夫をしてあげれば、必ずしもそのような高級品を使用せずに開発を始めることができるのが、マイコンへの組み込みに対応しているROS2・microROSの良いところです。

この記事では、DFRobot製のmicro:bit向けロボットキット「Maqueen」シリーズ、YDLiDAR製のLiDAR「X2」とM5 ATOM Lite(M5 ATOMS3も対応)を使用し、1~2万円台で実現できるLiDAR搭載の自律移動ロボットを複数回に分けて製作していきます。

今回は、ROS2環境で、ゲームコントローラからの入力によりロボットを遠隔操作するところまでの製作・実装を行います。

使用機器

本記事において使用した製品および環境は、以下の通りです。

■ ロボット本体

■マイコン・周辺部品

■作業環境

  •  PC(Surface Go)
    • CPU:Intel Pentium 4415Y
    • RAM:4GB
    • OS:Ubuntu22.04
    • ROS2 Humble
  • ゲームコントローラ(XInput)

変換基板の製作

前述の通り、maqueenはmicro:bit向けの製品です。しかし、micro:bitはmicroROSの動作に対応しておらず、別のマイコンを使用してあげる必要があります。そこで、今回は秋月さんにて購入した、こちらのmicro:bitユニバーサル基板を使用し、microROSの動作に対応したマイコンをmaqueenに接続できる変換基板を製作します。

このような回路を製作しました。

使用したステップアップ/ダウンレギュレータは2.8~22 Vまでの電圧入力に対応しているため、maqueen側からの出力3Vから5 Vを出力できます。この5 Vを用いて、次回の記事に登場する、LiDARとLiDARに接続するATOM Liteを駆動します。(この記事では、LiDARは使用しません)

製作した回路はこちらです。

表側のピンヘッダに、それぞれATOM Lite/ATOM S3を装着できます。

裏面には、ステップアップ/ダウンレギュレータと、LiDARを接続するためのピンヘッダがついています。

回路図には記載していませんが、テスト用に信号線等を2x20のピンソケットへ接続してあります。

コントローラによる制御をしてみる

maqueenがゲームコントローラからの入力で走行するようにしてみます。使用したコードはこちらです。また、micro_ros_agentの使用に関しては、こちらの記事をご参照ください。

ファイアウォールの設定を一部変更し、ポートを開放します。私は8888番を使用しました。

ufw allow 8888

変更が完了したら、それぞれ別の端末で以下のコマンドを打ち込みます。

ros2 run micro_ros_agent micro_ros_agent udp4 -p 8888
ros2 run joy joy_node
ros2 run joystick_control joy_to_cmdvel

次に、マイコンの準備を行います。「Atom」ディレクトリ内の「maqueen_uros」をM5ATOMに、または「maqueen_uros_AtomS3」をATOMS3に書き込み、変換基板へ差し込みます。

maqueenへ電池を入れ、電源を入れます。

電源を入れたら、ゲームコントローラの入力に応じて、maqueenが走り出します。動画では、ATOM Liteが2つ搭載されていますが、実際には1つしか使用しておりません。
(ネットワーク環境により、動くまでにラグが発生することがあります。)

本当に1万円台なの?

今回使用した製品の価格は、以下の通りです。(2025年12月10日現在)

Maqueen Liteを使用する場合には、Maqueen Lite + M5 ATOM Lite + micro:bitユニバーサル基板 + S13V10F5搭載 5V1A出力ステップアップ/ダウンレギュレータで、合計9,596円で必要な製品を入手可能です。

また、Maqueen Plus V2を使用する場合でも、Maqueen Plus V2 + M5 ATOM Lite + micro:bitユニバーサル基板 + S13V10F5搭載 5V1A出力ステップアップ/ダウンレギュレータで、合計13,877円で必要な製品を入手可能です。どちらの場合でも、1万円台に収まっていることがわかります。

最近発売となりました、後継機種のMaqueen Plus V3Maqueen Lite V5を使用した場合においても、価格の上り幅はPlusシリーズが約3000円、Maqueen Lite V5に関しては、先代のMaqueen Liteよりも価格が安くなっています。

安く、簡単に動かせる教育向けロボットMaqueenを用いて、ROS2を用いたロボット開発の世界へ、ぜひ足を踏み入れてみてください!

続編として、MaqueenにLiDARを搭載し、自律走行を行わせる記事を予定しています。どうぞお楽しみに。

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