
ACS37800搭載 I2C接続 電力監視モジュール(単相交流/直流用、最大480VRMS、-30~30A)
送料区分: 200
商品コード: POLOLU-5411
発売日: 2025-06-16
在庫数: 1
短いURL: ssci.to/10429
Allegro Microsystems社の絶縁型電力監視IC、ACS37800KMACTR-030B3-I2Cが搭載された交流/直流システムにおける電圧、電流および電力などを監視するためのモジュールです。双方向の電流測定(−30 〜30 A)に対応し、最大 480 VRMS(±980 Vピーク)までの電圧を測定可能です。電力監視IC内部では、ロジック部分と電流経路はもともと絶縁されていますが、ICのロジック部とI²Cインターフェースについても2重に絶縁されており、安全性と測定精度が向上しています。300 Vまで対応のAmphenol製ターミナルブロックを備え、標準で120 VRMS測定モードに設定されています。
警告:高電圧の対象を測定する場合、基板上に高電圧部が生じます。基板に触れると感電の恐れがありますので、使用に際しては十分ご注意ください。
特徴
-
交流および直流システム対応の電圧・電流測定(RMSおよび瞬時)
- ゼロクロス検出・平均化
- 有効電力、無効電力、皮相電力、力率を計算
- 1 kHzの帯域幅
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ホール効果ベースの絶縁電流センサ搭載
- センサを電流経路の任意の場所に挿入可能
- 差動ホール検出により、外部磁場の影響を低減
- 低抵抗(0.85 mΩ)な導電パス
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電圧測定用抵抗ネットワークを搭載
- 測定範囲は120 VAC、240 VAC、480 VACに設定可能
- 高耐圧1206サイズ抵抗採用(CHVシリーズ)
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I²Cインターフェース搭載
- 4ピンJST SHコネクタ(Qwiic、STEMMA QT互換)または2.54 mmピッチスルーホール
- EEPROMによるユーザー設定保存
- 過電流・過電圧・低電圧の検出設定可能
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基板サイズ:48 mm × 46 mm
- 高クリーぺージ(高電圧部分と低電圧部分の距離)確保のためのスロット加工
- I²C信号とロジック電源の二重絶縁
仕様
- 電流測定範囲:−30〜30 A
- 電圧測定範囲:最大 480 VRMS(±980 V PK)
- 初期設定電圧レンジ:120 VRMS
- I²Cアドレス:デフォルト 0x60(7 bit、変更可能)
- ロジック電源電圧:3〜5.5 V
- I²Cライン:SCL、SDA(VCCレベルにプルアップされています)
- 絶縁DC-DC電源:内部3.3 Vに変換
- ENピン:Lowで無効化可能
- 接続穴:4 mm径、12.5 mmピッチ(#6 / M3.5ネジ対応)
- ハンダ接続可能ワイヤサイズ:最大10 AWG
- 端子台取付スロット:9.5 mm〜12 mmピッチ
- 小サイズ端子/ピン対応穴あり(2.54 mmおよび5 mmピッチ)
使い方
電流を測定するには、「IP+」から「IP−」への方向に電流が流れるように接続する必要があります。この方向は基板上に「+i」の矢印で示されており、正方向の電流として認識されます。また、電圧を測定するには、下の図に示される、「voltage measurement」の箇所にプラスとマイナスを接続してください。
ロジック側との接続には、VCC、GND、SCL、SDAの4本の線を使用します。これらは、基板上のJST SH型4ピンコネクタまたは2.54 mmピッチのスルーホールを用いて接続できます。QwiicやSTEMMA QTと互換性があり、二つあるコネクタのもう一方を使えば、他のI²C機器をデイジーチェーン接続することも可能です。
初期設定では、I²Cアドレスは0x60(7 bit)に設定されていますが、EEPROMを書き換えることで変更が可能です。電源供給には3〜5.5 VのVCC電圧を使用し、基板内のDC-DCコンバータによりセンサ用に安定化された3.3 Vが生成されます。また、SCLとSDA信号もこのVCCにレベルシフトされるので、外部のマイコンと安全に接続することができます。
基板にはENピンが用意され、これをLowレベルにすることで、センサ側の内部電源を遮断し、省電力モードに切り替えることができます。ただし、VCCから供給される外部回路側の電源はそのまま通電されます。
本製品には300 Vまで対応のAmphenol製ターミナルブロックが備わっているので、容易に接続/着脱が可能です。
警告:この製品は、最大30 Aまでの電流測定に対応していますが、平均連続電流が20 Aを超える場合など高電流が長時間流れると、基板やセンサが発熱する可能性があります。特に、連続的に大電流を流す用途では、過熱による性能の劣化や破損のリスクがあります。適切な放熱処理(冷却、通気、ヒートシンクの設置など)を行い、使用温度がデバイスの定格を超えないようにしてください。また、製品の温度は計測精度にも影響を及ぼすので、周囲温度および自己発熱による温度上昇に注意し、必要に応じて較正を行うことを推奨します。
電圧測定レンジ
このキャリアボードには、ACS37800用に3種類の異なる電圧測定レンジを設定できる表面実装ジャンパが二つ搭載されています。これらのレンジは、それぞれ120 V、240 V、480 VのAC RMS(実効値)測定に最適化されています。過電圧検出を容易にするため、各レンジでは、公称ピーク電圧のおよそ40%高(または公称RMS電圧の2倍)までの瞬時電圧に対応可能であり、それ以上ではセンサの出力が飽和します。
ジャンパの状態 | 公称 VRMS レンジ | 最大 VRMS | 最大 VPK または VDC | RSENSE |
---|---|---|---|---|
なし | 120 VRMS | 170 VRMS | 245 V | 4 kΩ |
左ジャンパ接続 | 240 VRMS | 345 VRMS | 490 V | 2 kΩ |
両方接続 | 480 VRMS | 690 VRMS | 980 V | 1 kΩ |
なお、デフォルトでは、120 VRMS用にジャンパが設定されています。
このボードには、各電圧測定端子(IP+ および V−)とACS37800の対応するセンス入力ピン(VINP および VINN)の間に、直列に接続された1 MΩの絶縁抵抗が2本ずつ配置され、合計でRISOは4 MΩとなります。センサの生データはRSENSEおよびRISOを通じて出力電圧に変換されています。詳細は、ACS37800のデータシートを参照してください。
回路図
資料