A89301搭載ブラシレスDCモータードライバモジュール (最大50V・11A駆動)
送料区分: 200
商品コード: POLOLU-5356
発売日: 2025-10-24
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短いURL: ssci.to/10766
Allegro社 A89301 ブラシレスDCモーターコントローラとパワーMOSFETにより、ブラシレスDCモーターを一台駆動できます。5.5 V~48 Vとワイドな動作電源電圧範囲、ヒートシンクや強制空冷なしで最大11 Aで連続運転できます。
4つの動作モードを持ち、アナログ電圧、PWM(デューティ比)、パルス周波数、またはI2Cで回転を制御できます。I2Cでは各種動作設定も可能であり、Pololu製USB-I2Cアダプタを使う設定ユーティリティ(Windows用)も用意されています。
このモジュールを使うことでA89301を容易に評価・使用することができますが、A89301はセンサレスフィールド指向制御(FOC)に対応した高度なチップであり、使用前にA89301データシートを熟読されることをお勧めします。
特徴
- 動作電源電圧範囲が5.5 V~48 Vと広い(絶対最大定格は50 V)
- ユーザ側でソフト不要でセンサレスフィールド指向制御(FOC)
- FOCアルゴリズムは正弦波を用いて効率とノイズを最適化できます
- ハイパワー:外部冷却手段なしでも最大11 Aの出力電流(連続)を実現
- 過電流保護の為の制限値は可変できます
- I2Cインターフェースで詳細な動作設定が可能
- STEMMA QT / Qwiic互換 4ピンSHタイプ コネクタ搭載によりSTEMMA QT / Qwiicのマイコンボード等に簡単に接続できます
- Pololu製USB-I2CアダプタがあればWindows用設定ユーティリティで簡単に設定できます
- 設定は内臓の不揮発性メモリ(EEPROM)に保存できます
- 4つの動作モード:アナログ電圧、PWM(デューティ比)、パルス周波数、またはI2C
- 開ループ制御または閉ループ速度制御
- ゼロ逆回転モードやソフトオン・ソフトオフ(SOSO)など複数の起動オプションを用意
- ロック(ストール)検出
⋯ 低電圧ロックアウト、短絡保護、逆電圧保護(最大40 V) - コンパクトサイズ:38.1 x 25.4 mm
仕様
- 制御方法:アナログ電圧、PWM(デューティ比)、パルス周波数 または I2C
- 電源電圧範囲:5.5~48 V(絶対最大定格 50 V)
- 連続出力電流:11 A(位相電流の正弦波振幅値。ヒートシンクや強制空冷なしの場合)
- ロジック電圧:2.5~5 V
- 電流制限制御:I2Cにて設定
- 逆電圧保護:あり(-40 Vまで。40 Vを超える電源を逆に接続するとモジュールが損傷する可能性があります)
- 外形寸法:38.1 x 25.4 mm
ピン配置

| ピン | 既定値 | Description |
|---|---|---|
| VIN | — | 5.5~48 V 電源入力(絶対最大定格 50 V) |
| VM | — | 逆電圧保護回路を経たモーター電圧を取り出せます |
| +、− | — | VMとGNDに繋がっているため、必要に応じて電解コンデンサを取付できます |
| GND | — | グラウンド |
| SA | — | モーター A相 |
| SB | — | モーター B相 |
| SC | — | モーター C相 |
| 2V8 (OUT) | — | A89301から出力された安定化された2.8 V(最大10 mA)。プルアップ等にお使いいただけます |
| IOREF | — | 制御側のI/O電圧を印加:入力オン電圧が2.8 Vで良い場合には2V8 (OUT)につなぐことも出来ます |
| SPD/SCL | フローティング | 速度入力(アナログ電圧、PWMまたはパルス周波数モード時)。2.5 Vで速度最大になります。また5 Vトレラントになっています。I2Cモードでのクロック(SCL)兼用です(基板ではプルアップされていません) |
| DIR | ロー | 回転方向入力(I2Cモードでは使われません) |
| BRAKE | ロー | ブレーキ入力(ブレーキ状態でハイ) |
| FG/SDA | ハイ | I2C データ(SDA)ピン。IOREFに10 kΩでプルアップされています。または回転数出力(FG)として使います |
| FAULT | ハイ | フォールト状態表示(オープンドレイン、IOREFにプルアップされています。また基板上のフォールトLEDの点灯にも使われます |
I2Cでの接続イメージ

※Pololu製USB-I2Cアダプタやケーブルは付属しません。また現時点ではスイッチサイエンスではPololu製USB-I2Cアダプタはお取り扱いしておりません。
速度制限について
A89301の最大駆動周波数は約1085Hzです。これは、モーターの最大回転速度(RPM)に換算すると以下のようになります。
最大回転数 = 1085 x 60 ÷ 極対数
たとえば、14極のブラシレスDCモーター (7極対) の場合は、1085 x 60 ÷ 7 = 9300 RPM に制限されます。1085 Hzの制限を超えようとすると、A89301の予期しない動作が発生する可能性があります。
そのため、このコントローラーは、特に小型RCドローンのモーターなど、非常に高速で回転するブラシレスモーターには適さない場合がありますのでご注意ください。
消費電力について
- このモジュールは、標準的な条件下で最大11Aのモーター電流を連続的に供給できますが、ボードが実際に供給できる電流は、モジュールをどれだけ冷却できるかによって決まります。コントローラのプリント基板はMOSFETから熱を逃がすように設計されていますが、ヒートシンクや強制空冷を追加することで性能を向上させることができます(逆に、周囲温度が高い場合や筐体内での動作など、放熱が制限されるアプリケーションでは性能が低下します)。
-
過熱遮断機能はありません
- A89301そのものにはサーマルシャットダウン機能がありますが、最初に過熱するのは基板上のパワーMOS FETです。過熱状態はモーターコントローラに恒久的な損傷を引き起こす可能性があります。MOSFET の温度が140℃未満に維持されることを事前に確認できない限り、電流制限設定を11A以上に上げないこと(放熱が少ないアプリケーションではそれ以下に下げること)を強くお勧めします。
警告
- 本製品は、チップが過熱するずっと前から、火傷するほど高温になる可能性があります。
本製品および接続された他のコンポーネントの取り扱いには十分ご注意ください。
資料