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SPRESENSE GNSSアドオンボード

SPRESENSE GNSSアドオンボードを試してみた

みなさんこんにちは すみやです。
今回はSPRESENSE GNSSアドオンボードを紹介します。

スイッチサイエンスでは様々なGNSSモジュールを取り扱っていますが、今回紹介するのは今話題のSPRESENSE用の拡張ボードです。

SPRESENSE GNSSモジュール サイズ

SPRESENSEメインボード自体にGNSS測位機能はついていますが、ソニーセミコンダクタソリューションズ製の「CXD5610GF」を搭載した本モジュールを外付けすることでL1帯とL5帯による高精度で安定的な測位ができるそうです。ちなみにアンテナの外付けは必須です。U.FLコネクタで接続します。

早速ですが実際に測位してみました!

使用したアンテナはANN-MB1-00です。変換ケーブルで接続します。保安基準を遵守し、自動車のルーフ上に設置しました。マグネットがついているので、割と強力に車体にくっつきます。

比較として、M5Stack用GNSSモジュール(NEO-M9N)も同一の条件でアンテナを設置し測位しました。モジュールより出力されるNMEAセンテンスをシリアルポート経由でパソコンに保存しました。それでは結果をご覧ください。

 

 

暇があったので、自宅の横浜から九州まで走ってみました。明石海峡大橋を通り愛媛県の佐多岬から大分までフェリーに乗り、宮崎県の北部まで走ってみました。一般道はあまり通らず、ほぼ高速道路です。

青い点SPRESENSE GNSSアドオンボード 赤い点M5Stack用GNSSモジュール(NEO-M9N)です。どちらのモジュールも1秒ごとに測位しています。ほぼ同一地点を示しています。高速道路上は空が開けたいわゆるオープン・スカイな環境で、測定結果にあまり差はありませんでした。

 

 

フェリーに乗船した時の結果です。フェリーの車両甲板は鉄の塊である船の中に入ってしまうため、測位はできないと思っていましたが、両方とも測位していました。海上なのでどちらがより正確かわかりませんが、乗船中の体感として青線のほうが実際に近い気がしました。

 

高速道路上、空が開けた環境では差があまりないことが分かったので、林道を走ってみました。都心部のビルに遮られるほうがGNSSにとってシビアだと思いますが、空を木々に覆われる林道もGNSSが不得意な環境です。

 

木々に空を覆われた状態でも、両方とも測位はできています。同一箇所での測定精度を測るために同じ道を3度ほど走行してみました。拡大すると、SPRESENSE GNSS アドオンボードのほうが同じ個所をなぞっているように見えます。大きな差ではないですがはばらつきが少ないように見えます。

というわけで若干の差ではありますが、SPRESENSE GNSSアドオンボードのほうが良い結果となりました。上記地点のNMEAセンテンスを解析したところ、Galileo衛星のE5a信号を受信していたようです。測位の差がL5帯によるものかは不明ですが、L5帯の信号は確かに受信できていたようです。L5帯信号に対応する衛星はさらに増えるようなので、今後も注目です。

鏡山展望台とSPRESENSE

というわけで、いま注目を集めるSPRESENSEとL5帯に対応するGNSSモジュールはスイッチサイエンスで発売中です。 どうぞよろしくお願いいたします。

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